バイクのある暮らし
1 高速道路
 就職して何年も経ち、更に在宅独身なんてやっていると経済的には人生の中で最も余裕の時期に入る。そんな都合上ここ最近は高速道路を利用する回数が増えた。

 個人的には高速道路は好きだ。信号待ちの煩わしさが無いのは当たり前で快適なのだが、まず ”高速道路に乗る”=”遠出する”という感じが好きだ。「あ〜、旅してる」って気分になる。みんなが休憩するサービスエリアも”オアシス”っていう感覚かな?上手く表現は出来ないけどとにかく好きなのだ。学生時代は当然ながら少ないバイト代しかなくて、ガソリン代にも気をつかったものだが、最近は少しの遠出でも高速を使ってリッチな旅気分を味わっていた。

 しかし心境に変化が訪れた。それは最近ツーリングに一緒に行くようになった人達が「高速なんてあんなつまらんもんは乗らん。」ときっぱり言ったからだ。「高速なんてずーーーーっと真直ぐだろ。疲れる。」だ、そうだ。ちょっとびっくりしたと言うか、最初は「え、そんな、高速っていいじゃないですか?」と心の中で思っていたが、彼等は下道に大変詳しくて、下道の開発(?)にも余念がない。確かに彼が言う通り彼が先導して走る下道はホントに楽しいのだ。信号も少なく、地元の人しか知らないような山道を通過して意外な場所に出る。そして休憩の時に地図を見て次のルートを決めて出発。”どこにでも行ける”という感覚だ。高速だとルートもへったくれもない。それに”高速は楽だ”と思っていたが、ことバイクに関してはそうも言えない。

 先日高速で静岡まで行った時は異常に疲れた。ずっと同じ体勢で風を受け続けるわけだから余計に疲れてしまうのだ。それに比べて下道は変化に富んでいる。いい意味で身体を動かすから逆に疲れよりも”楽しさ”があるのだ。

 別に高速は高速で好きなのだが、これを読んでくれているライダーの方にも”下道の良さ”を探って貰えたらいいなと思う。

2 環境問題
 雑誌アウトライダーの7月号の記事を読んで思ったのだが、どうやら地球の温暖化は予想を遥かに上回って深刻だ。結論から言うとこのままでは平均気温は10年で約1℃上昇するらしいのだ。つまり100年後の日本では真夏日の気温が48℃とかになってしまうのだ。お、恐ろしい。150年後で53℃!!そんな所じゃ住めない。勿論自分が生きているわけではないのだが、自分の子供(まだ自分は独身だが)や孫の世代にとんでもない状況になってしまう。そんなに気温が上がれば海面もかなり上昇して沈む場所が随分増えてしまう。なにより”日本でスノーボードが出来ない”状態になってしまう(笑)。って笑ってる場合ではない。深刻な話だ。しかも一度温暖化して上昇した温度はもう戻す事は出来ないらしいのだ。

 現在の社会では内燃機関が大量の二酸化炭素を排出しており、その量は莫大極まりない訳で、根源たる自動車の排気ガスがなければ相当な効果が得られるはずなのだが、はっきり言って自動車はこの世に溢れ過ぎていて、なおかつなくてはならない物となっている。いずれは内燃機関のエンジンはこの世から消えるにせよ、それにはまだまだ時間がかかるだろう。しかしその間に温暖化はぐんぐん加速してこの世からガソリンエンジンが消える前に取りかえしのつかない世界を形成してしまうのだ。自分としてもその記事を読むまであまり温暖化については気にしていなかったが、今さらながら亊の重大さを知った。

 そう考えるとツーリングという行為がやや後ろめたい。特に自分達のグループのツーリングは”何処か目的地に行く”わけではなく”走るのが楽しいから走る”わけで、100%娯楽なのだ。勿論他にも同じような人は沢山いるだろう。けれどやっぱり自分達の娯楽によって地球環境を悪化させてしまうというのは何とも心が痛む。すでに温暖化の深刻さは現実のモノとなって片足を突っ込んだ状態なので尚更だ。
 かと言って、じゃあ車やバイクに乗るのを止められるかと言うとやはり難しい。理屈でわかっていても自分一人が乗らなくたって効果なんて殆どないわけだし、何よりも運転するのは楽しい。これを止めろと言われてもそうそう止められるものではないだろう。

 そこで都合のいい提案。
”ライダーはもっとバイクに乗ろう!!”

矛盾してるって?そんな亊はないよ。バイクの排気量は自動車に比べれば随分少ない。自分で例えると車が2000ccでバイクは250ccだ。つまり、温暖化防止の為になるべく二酸化炭素排出量の少ない乗り物を利用しようって亊。そして今度買う自動車は出来るだけ環境に優しいエンジンを積んだモノにしましょう。ツライけれど、、、
3 日本時計周り論 〜追憶の北海道1〜
 自分が初めて北海道に行ったのはもう7年も前の1994年の夏だった。バイクで北海道に行ったのはこの一度だけだが、7年経った今でさえその時の出来事が自分に影響を及ぼしている。それが ”日本時計周り論”である。

 当時自分は学生で北海道には同じクラスの友人と行った。行きは奥琵琶湖で待ち合わせて、そこから敦賀まで移動、敦賀からフェリーで小樽といった具合だ。フェリーに乗っている時間が長いので、お互い事前には何も考えておらず、予想通りフェリーで打ち合わせが始まった。度重なる検討の結果、始めに富良野に行き、それから南下して道南、道東、道北、道西という具合に反時計回りで予定を組んで北海道に上陸した。

 しかし予定通りに行ったのは富良野までだった。そう、富良野で ”日本時計周り論”に洗脳されてしまったのだ。
 何があったかと言うと、富良野で枯れかけたラベンダーを横に一服していたら1人でツーリングをしているライダーとの会話が始まった。そして自分達が予定のルートを話すと彼は「勿体無い。それは勿体無いよ。」と言い出したのだ。彼は「日本は左側通行やろ?海岸線沿いを走る時に左回りをしたら海との間に反対車線があるわけで、一車線分損をする。それがずーっと続くなんて損だろ?右回りなら海に近い方の道をずーっと走れる。」と誇らし気な笑顔を浮かべた。

 それがどうした?たかだか一車線じゃないかと言われればそれまでかもしれない。しかし、、、やっぱりされど一車線なのだ。若き自分達はすっかり洗脳されてしまい、今後の予定はそこから180度方向転換して北上、時計周りとなった。

 そして北海道より帰還して本土でツーリングをする時も、海岸線を通る場合は尽く時計周りとなっている。やっぱり何か ”勿体無い”気がしてしまうのだ。たかが一車線されど一車線。皆さんはどうでしょう?
4 許されざる者
 会社の人がスクーターを盗まれた。たまに足として使っている古いスクーターなので彼は「くっそ〜、どこぞのガキの仕業だな〜」と言ってしかめっ面でタバコをふかしていた。まあ古いスクーターだったのが不幸中の幸いか。。。
 それにしてもバイクを盗む奴は許せない。まあバイクに限った事ではないのだが、人が一生懸命働いてお金を溜めて買った物を盗むなんて断じて許せない。盗まれる方の身になってみろって感じだが、えてしてそう言う行為を働く奴等は頑張って貯金して買い物をした事がないからそんな事が出来るのだ。

 盗難とまではいかないが、まだ自分が若くてNS50Fに乗っていた頃に僅かなバイト代で購入した2本出しのチャンバー(単気筒で2本出しってのが今思えば微笑ましい(^-^))をバイト中に折られていた事がある。

 その後1年半かけて貯金して買ったTZR250RS。事故でフロントを大破して廃車と診断されたのを約3ヶ月かけて復活させて喜んでいたのに、僅か2週間後にまたもバイト中にボコられていた。。。

 なんとも寂しい世の中だ。。。
2001.11.26
5 バイクの季節
 言うまでもなく冬がやって来た。自分の中ではバイクの記憶と言えば冬である。冬は寒さに凍えながらバイクに乗っていた記憶が沢山ある。ツーリングに行った時などではなく、普段の街乗りの事をよく覚えているのだ。逆に乗り心地のいい暖かい季節はあまり印象に残っていない。北海道とかは別だが。。。

 改めてバイクは季節を肌で感じる事の出来る乗り物だと思った。最近も寒さに身を震わせながらバイクに乗っていると「あ〜、バイクだな〜」と実感する。昨年バイクを購入して乗って帰った時も寒さが懐かしく思えた。

 しかし、しかし、やはり辛い季節である事に間違いはない。私は季節を肌で感じなくてもいいから、もうしばらくしたらバイクに乗るのはお休みする(笑)。

 それでも時折乗りたくなって無理して乗って寒さに凍える。こうして冬のバイクの歴史は作られていく。。。
2001.11.26
6
 今日、東海地方は近年まれに見る大雪に見舞われた。そして雪を見てスノーボードがやりたい!!。。。とは確かに思ったが、バイクの事を思い出した。このページを開設当初から来ている人、あるいはRVT Projectを熟読して下さっている方は既に御承知かと思うが今のバイク(RVT)は雪とは縁が深い(うむむ、深いと言う程深くはないかな?)。

 リア廻りを組み上げて初の本格シェイクダウンをしに某峠に行ったら雪が積もっていて身を凍えさせながらトンボ帰りしたし、移植用のフロント廻りの部品を調達しに滋賀まで車で行ったら出発間もなく突然の大雪に見舞われて通常の何倍も時間をかけてヘロヘロになりながら帰って来た。スタッドレスタイヤを履いて無かったら間違い無く滋賀まで辿り着く事すら出来なかっただろう。そんな事を思い出して先程バイクを眺めながらタバコを吸った。

 これを読んでいる皆さんはどうでしょう?雪の中を乗ったと言う人もいるのでは。。。あ、そう言えば私は高校生の頃兄のスクーターでバイトに行ったらバイト中に雪が積もってしまって、雪の中をスクーターで走って帰って途中で一度転びましたよ(笑)。
2002.1.03
7 乗り続ける事
 バイクに乗り続ける事はとても難しい。難しい。ホントに難しい。何故って?・・・

 お金がかかるから !!

 愛車RVTもすっかり古くなりいたる所に錆が再び浮いて来た。最近ヤバイと思っていたのはチェーンとスプロケットだ。バイクを押して動かす時もチェーンがカチャカチャ鳴るしスプロケットも異様な形に削れてしまっている。さすがにこれはまずいなと思ったので先日ようやく買って来た(実はかなり前からヤバいと思っていたが面倒なのでずっとほったらかしにしていた)。
 購入したのはチェーンと前後のスプロケット。それとスプレー式のチェーン洗浄剤とチェーンオイル。

 約26,000円!! ・・・( ̄□ ̄;)

 ・・・いや、そんなモンだろうとは思ってたけどさ・・・ま、当たり前っちゃー当たり前だけどさ・・・うんうん、重要な部品だしね。直接命に関わるしね。走行性能上も重要な部品だしね・・・。メーカーさんも事故があったりするとマズイからさぞかし開発テストも厳重にやってるだろうし大変なんだよね・・・

 それでもたけーよ (T_T)

 製品としては納得のいく価格だが、一般びんぼー庶民としてはこれは痛すぎる。幸い交換は自分でやるから工賃こそかからないけれど・・・ぐぅ、26,000円もあれば冬に備えて上着を買ったりとかSPADA最大のウィークポイントであるヘッドライトを交換したりとか、大分減って来たタイヤを交換したりとか・・・はっ!!(@_@)

 ・・・タ、タイヤ交換もあったんだ・・・(o_ _)o

 バ、バイクに乗り続ける事は難しい・・・

2003.9.23
8 通勤快速
 東海ジムカーナの時にClub SPADA某支部長に「何でまた今さらジムカーナに出ようなんて思ったん?」と言われた。まあ、そりゃ言われますわな。「ジムカーナ戦記」なんてコンテンツはTSRA 3rdのアップまで約2年間も更新されていなかったわけで、某参謀からも「ジムカーナ戦記っていつまでアップしとんの?あんたもう参戦しんやろ?下げた方がええんちゃう?」と半年くらい前にも言われた。
 ま、単純に寒くなって来たからキャンプツーリングは出来ないしHPのネタになる事をしなくてはと思ったのは事実だけれど、一番の理由は最近ようやく乗れて来たと言うかバイクとの一体感を感じられるようになってきて「なんかジムカーナ完走出来るんちゃう?」と思えるようになったからです(そして惨敗(T_T))。
 自分は3月から職場が変わって名古屋市内の勤務になったという都合上当然マイカー通勤が出来なくなった為にバイク通勤しています。自宅付近には絶妙に電車が走っておらず駅まで自転車で行く間にバイクで職場に到着してしまうという状況なので当然バイク通勤と相成ったわけなんですが、毎日毎日バイクに乗ってるとやっぱり調子いいんですよ。これが。エンジンの調子もいいし、体も馴染んで来る。そしてSPADAというバイクの完成度の高さに感心する。
 さすがにバイク便で一時代を築いたバイクだけあって市街地走行に絶妙に適してますね。必要な性能がバランス良くまとまってる。なんか乗ってて嬉しくなるんですよ。ビックバイクのようにパワーを持て余すわけでもなく自分の求めるだけのパワーがちゃんと下から出るし、軽快に加速してよく曲がり良く止まる(軽快に小回りは出来ないが・・・)。自分の要望にしっかり応えてくれるので乗ってて楽しい。ま、個人的にはスタイリングでイタダケナイ箇所も実は多々あるけれど、「通勤快速」という言葉がこれほど似合うバイクも珍しい。
 おっさん臭くってあまりいい響きでは無いですけどね。
2003.12.05

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