癌より重い病気
Posted on | 4月 15, 2010 | No Comments
※現状の結果から書くとダイジョウブなので心配しないで下さい。
先日母親が癌で入院したのだけれど、
完治する率の高い種類の癌だから安心していた。
唯一気がかりだったのは、ウチの母親は昔
“エホバの証人”と呼ばれるキリスト教系の宗教を長い間やっていて、
その宗教は絶対に輸血してはならないという教えがあるのだ。
輸血が出来ない=まともな癌の摘出手術なんて行えるわけがない。
とは言え、もう10年近く前に足を洗っているし、
いざとなれば強行輸血すればいいだけなので問題ないと思っていた。
が・・・状況が一変した。
まず、母親が輸血をしたくないと言い出した。
そして致命的なのは、
“本人の意思が最優先される為、同意が無い以上輸血は出来ない”
と言う医者の言葉だった。
そう、僕達家族が強行しようとしても、実際に輸血するのは医者。
医者は後から裁判沙汰になったりする事もあるので、
本人の同意が無い以上輸血出来ないのだ。
現代医学で直らない病気なら死と直面してもどうしようもないのだから諦めるしかない。
けれど治せるはずの病気に手が出せなくて死ぬの?
そ ん な ば か な 。
僕のかーちゃんもう10ヶ月くらいで死ぬの?
マジで?
とーちゃんまだまだ余裕で元気だけど、
定年で仕事も辞めて隠居してるのに、かーちゃん死んで、
息子も出て行った実家でずっと一人で暮らすの?
・・・。
そりゃあまりにもとーちゃんかわいそうだ・・・。
そもそもエホバの証人は何故輸血をしないのか?
簡単に言うと輸血をすると、
“来るべき神の王国(地上の楽園)で永遠の命を得られない”からだ。
笑うだろう?
おかしいだろう?
しかし、中にいる人達にとっては何の疑いも無いのだ。
だが、彼らに問いたい。
かーちゃんに問いたい。
そこは本当に楽園なのか?
長年かーちゃんの面倒見てきたとーちゃんはそこに居ない。
かーちゃんがとっても可愛いがってる孫のじょにーも居ない!
僕もいなければ兄貴も居ない!!
そんな世界が本当に楽園なのか!?
そんな世界で永遠に生きる事に価値があるのか!?
もう高齢だから、確かに手術しても5年生きられるかどうかだろう。
かーちゃんにとってはほんの数年より永遠の命なのかも知れないが、
とーちゃんや僕やじょにーにとっては、ほんの数年が全てなのだ。
愛する人がいて、目に入れても痛くない孫が元気に生きている。
それ以上何を望むのだ?
それ以上の楽園はあるのか?
それ以上の幸福を望むなんて事は貪欲で傲慢ではないのか?
しかし・・・足を洗っていたとは言え何十年もやってた宗教のより所であり、
母親にとっては心の中の悲願だったのだろう。
まわりから見て明らかに間違っていても本人はそれを望むのだ。
まだ僕が小さくて、母親も若かった頃、
毎週毎週、エホバの証人の集会に行く母親に対して、とーちゃんは
「ま、あいつは病気だわ。」
と言っていた。
けど、本当はそんな生易しいものではなかった。
癌よりも重い病気だったのだ。
*** 補 足 ****
この後、なんだかすごい泣けてきて、
会社を早退して、じょにー連れて病院に行った。
翌日の医者との面談では輸血をして手術する事をしぶしぶ承諾してくれたらしい。
一安心だ。
が・・・
僕を心配させまいとするとーちゃんのガセネタの可能性も否定出来ないので、手術完了までは油断出来ない・・・(=w=;
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