Vol.19 "最後のフラッグ"


 目的地は函館五稜郭。日本文化、とりわけ城や寺等の建築物をこよなく愛する自分としてはやはり押さえておきたい。前回は時間がありながらも行きそびれてしまっただけになおさらである。が、五稜郭とは本来城である。城と言えば入場(入城)出来る時間帯は限られてくる。そんなに遅くまではやってないだろうと思って大急ぎで移動した。

 しかし、函館が近付くにつれて気になる事があった。”黄色のホクレンフラッグ(道南・道央ヴァージョン)”をまだGETしていない事だ。青と緑は手に入れた。せっかくだから黄色も当然欲しい。函館まであと僅か。恐らく道内最後の給油になると思いつつ長万部のホクレンに入った。周りを見渡しても旗は見当たらない。。。こ、これまでか。。。む、無念。。。と思ったが、人生やはり後悔はしたくない。やるだけの事はやってからでないと死にきれない。イシカワは意を決して勝負に出た。

 「すいませ〜ん、旗って無いですか?」と聞くと、「あ〜、ありますよ。ちょっと待ってね。」と言って念願の黄色いホクレンフラッグ持って来てくれた。やったぜ〜!!人生死ぬ気になれば夢は叶うんだ〜!!これで胸を張って本国に帰れるぜ〜!!。。。大袈裟だって?そんな事かって?いやいやそう思った皆さん、ライダーにとってホクレンフラッグとはそれ程神聖なモノなんですよ。だけどやっぱり世間からみればタダのプラスチックの旗だからわざわざくれと言おうものなら「いい歳してあんなモン欲しがるのか?」とか「ちっ、ホントはこれもタダじゃね〜んだよな〜」な〜んてスタンドの人に思われてんじゃないかと思うとなかなか言えないんですよ。。。でも勇気を出して挑戦すれば道は開けるのだ。私は人生において重要な経験をした。

誇らし気にホクレンフラッグを刺すRVT。
 ホクレンフラッグの数が増えていると旅の終盤という雰囲気がする。


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