Vol.6 "必需品"


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 北海道では走行中にトンボ等わりと大きめの虫に襲撃される場所がいくつかある。正確にはライダーや車が高速で走行して飛んでいる虫達にぶつかっていくのだから虫達からすれば全くもっていい迷惑なのだが。。。

 幌加内を出て日本海に繋がる国道239号。ここはそんな虫達が沢山いた。そしてカウルのないバイクに乗る自分は虫達の洗礼を受ける。これはあまり気分の良いものではないので、HPに載せるべきかどうかは悩む所なのだが、北海道ツーリングをした事がない人への参考の為にあえて書く事にした。何か食べながらこの文章を読んでくれている方はとばす事をお勧めする。

 2回目の北海道ツーリング。前回と違う点がある。先ず今回はソロツーリングであると言う事。ペースは自分の思うままにとばしていたので平均巡行速度は前回より20km程速かった。そしてフルカウルのレーサーレプリカからノンカウルのネイキッドに変わっている。この影響は思いのほか大きかった。

 ここまで来る途中、沢山の小さな命を奪って来た。その殆どは蚊やそれ以下の小さな虫達だ。まあ蚊はいい。奴等は人間の敵だ。こそこそと人間様の身体に接近して我々の命を支える血を奪う行為は万死に値する。しかし他の虫さん達には我々人間のタカだかバイクと言う趣味の為に大変申し訳ない事をした事は深くお詫びしよう。彼等にもきっと夢や希望、そして明るい未来もあった筈だ。我々のツーリングとはそんな尊い犠牲のもとに成り立っている。

 話が逸れた。失礼。ここからは国道239号について語ろう。まあ、239号に限らず他でも多々あった事なのだが。。。

 国道275号を離れて快調に239号をとばしているといきなりヘッドライト上部の角に虫が直撃。と思ったら彼は今度はタコメーター上部の角の激突、更にヘルメットシールド部にぶつかりそして遥か後方に姿を消した。しかしライトとシールドには彼の体液が飛び散りメーター上部には彼の胴体の一部が残っている。。。う、う、うぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!「う、嫌すぎる〜(ToT)」と思って巡行を続けていると今度は左太ももにHIT!! 蚊クラスとは明らかに違う大きさの虫が玉砕した形跡がズボンに染みつく。。。更に右肩にも鈍い直撃が、、、

 さ、流石にこれは気持ち悪い。小さければほんの点がつくだけだがトンボ、ハチ、蝶、バッタクラスになるとそうはいかない。気色悪い染みがつくし、潰れた死体の残骸がバイクや身体に付く事も多々ある。

 こんな状況で走っていたんじゃたまらない。しかし、私は人間だ。学習能力がある。自分が高速で虫達に突っ込んで行くわけだから前方にそれらしき物体を発見したらよければいいのだ。早速試みる。発見!! モとりあえず避ける!! モ虫もライダーに合わせるかのように移動する!! モ HIT!! ・・・・・・(ToT)

 こ、これもマーフィーの法則か?身体をよじって必至によけようとする努力も虚しくRVT+イシカワは次々に被弾。。。

「お、おまえら狙ってるだろ〜!!」

と心の中で叫びつつややスピードを落としてこの領域を抜けた。

 前回はこんなふうに思わなかった。流線形のカウルは見事に身体をガードするのでヘルメット以外の身体への直撃は無かった。それに直撃も大半は受け流していたのだろう。加えて巡行速度が遅ければ虫も潰れずに跳ねるし。。。今回のツーリングで実感した。カウルと言うのはバイクに欠かせないものだと。。。


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